鳩正宗
鳩正宗は代々、南部杜氏の方々が冬の間来ていただき酒造りを担っておりましたが、平成十六年より十和田の蔵人だけで酒造技術を継承し酒造りをスタートしました。
その長い歴史の中で、その時代の「鳩正宗」から時代背景に合わせた考え方を取り入れ融合し、今の「鳩正宗」を造り出してきました。
経験から生まれた五感と数値化したデータを融合しながら、日本酒の仕込みを司り「再現性のある酒造り」を目指しています。
日本酒は「國酒(こくしゅ)」であり日本文化そのものだと考えています。
日本酒・日本文化の素晴らしさを若い世代に伝えていくことが我々の責務だと考えており、ハレの日の酒という伝統と共に、日常・非日常問わずいつでも気軽に日本酒を楽しんでほしいと思っています。
「國酒」を造る事を誇りに、我々、杜氏・蔵人は酒造りの伝統や技術を継承し、今後の日本酒の為に貢献していきます。
「地酒は地方食文化の「結晶」である」先代の蔵元には「近い将来、地元の水と米、地元出身の杜氏で、正真正銘の地酒を造りたい」との熱い想いがあった。 その熱い想いは蔵人へと受け継がれ、酒蔵に生き続けています。 仕込み水は八甲田山・奥入瀬川水系の伏流水で軟水の柔らかい水を、蔵の地下より汲み上げてお酒の仕込みに使用しています。 酒米は「華想い」「華吹雪」などの青森県産酒造好適米を中心に原料として使用しています。 また、杜氏の水田では、「まっしぐら」「吟烏帽子」「華さやか」も栽培しており、酒造りにおける原料米にも最善を尽くしています。
『和醸良酒(わじょうりょうしゅ)』良い酒を造るには、技術はもちろん大事。しかし、それ以上に杜氏と蔵人とのチームワーク、人の「和」を大切にしています。 佐藤 企1965年十和田市生まれ。父も鳩正宗の元蔵人。大学在学中に「近い将来、水も米も杜氏も、すべて地元産の正真正銘の地酒を造りたい」という先代蔵元の言葉に共感し、「責任は重いが、やりがいのある仕事ではないか」と思い酒造りの世界に身をおいた。 東京農業大学農学科を卒業後、鳩正宗に入社。蔵人として南部杜氏の下で酒造りに携わってきた。平成16年に南部杜氏の資格を取得し、青森県内では数少ない南部杜氏の一人となった。
日本酒は、日本文化そのものであり、杜氏にはその文化・伝統を伝える役目があります。初心を忘れることなく、温故知新の精神で古き伝統を守りつつ、新しいことにチャレンジしていきます。 地元の人間だからこそ、地元の方の嗜好の変化を敏感に察知し、それに応え続けたい。駆け出しの頃、先代と「十和田の地酒を造ろう」と、約束した事を昨日のことのように想い出します。先代に自分が杜氏になった姿を見せることが出来ませんでしたが、その想いは変わらずに今も酒造りを続けています。 「地酒は、地方食文化の結晶である」の精神を受け継ぎたいという想いで入った酒造の世界ですので、これからも先代の想いを引き継ぎ続けたいと思います。
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